エンドロールには早すぎる

ドラマや映画やゲーム。どうしてそれが面白いのかを考察します。

『レッド・デッド・リデンプション2』チャプター6終了。感想。胸が張り裂けた。

heartstrings.hatenablog.jp

先日リリースされた『レッド・デッド・リデンプション2』のチャプター6まで終了(メインストーリー全体の80%程度)。
感想。面白かった……
まだストーリーは残ってるが、しばらくコントローラーを持てそうにない。
疲れた。
胸が張り裂けて苦しい。
俺はアーサーと一心同体なんだよ!

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――↓注意。ネタバレあり↓――

家路

最後の大仕事だ。と、ダッチは言った。
これまで色々と大変なこともあったけど、今回の仕事で全てが終わる。
大都会サンドニの銀行強盗だ。
首尾良くこれが成功すれば、大量の金が手に入り、船に乗って海を渡り、タヒチ島に移住できる。南の島で畑を耕し、夢の隠居生活を送れる。最高の人生だ。
ダッチはみんなにそう言った。
みんなダッチについていくことを誓った。

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そして一同は気合を入れてサンドニに向かう。緻密な計画と、恐ろしく腕の立つ仲間たち。
俺たちに敵なしだぜ!

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あ、あれ…?

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え…マジか…
ホゼアが死んだ。

いや、確かに、不穏な空気だった。プレイヤーからしたら「これ絶対なんか起きるだろ…」的な空気がビンビンしてた。
とは言えホゼアが死ぬなんてあんまりだ…
そこから先は怒涛の展開だった。
退却を試みる一同。その中で、レニーが撃たれて死に、ジョンは逃げ遅れて警察に捕まった。チャールズは囮になって警察を引きつけて消えていった。どうにかこうにか、アーサー、ダッチ、ハビア、マイカ、ビルの5人は船に乗り込んで逃亡することができた。とは言え当然心中穏やかではない。
他の連中が無事かどうかもわからない。アビゲイルは逃げられたのか? キャンプの連中は大丈夫か? もう何もかもがメチャクチャだ。これからどうなるかわからない。
しかも船は嵐に遭って難破し、一同は海に投げ出されキューバの東の離島に漂着するという。とんでもない事態になってしまった。

俺は震え、思考がまとまらなかった。
レニーが死んだ時は、「あれ、俺なんか操作ミスっちゃいました?」と思ってわざと死んでリトライした。結局レニーは死んじゃったんだけどさ。
何てことだ、レニー……俺はこいつはマジで気に入ってた。普通に有能だし、バレンタインの酒場で一緒に飲んだ時のハジケっぷりは見てる俺も顔が綻びテンションが上がった。アーサーもレニーの将来を楽しみにしていたふしもある。だけど死んだ。ホゼアも悲しかったが、レニーが死んだこともマジでショックだった。レニーはどんな職業でも成功しそうな若者だった。本当に良い奴だった…

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漂着したグアーマ島。アーサー、ダッチ、ハビア、マイカ、ビルの五人(極限状態を共にする連中がよりによってこいつらかよw)はこの謎の島で地元のレジスタンスに協力する。
もうこの時にはダッチは精神に異常を来してたかもしれない。
しきりに金を要求されたからとはいえ、協力してくれた原住民をダッチが首を絞めて殺害した時は、流石のアーサーもドン引きした。確かに俺たちは悪党だ、とは言え俺たちなりの美学ってものがあるのではないか、とアーサーは主張した。ダッチ、イライラ。ピリピリした雰囲気に…
アーサーは感じ始めていた。ダッチは、周囲に「こういう人間になるな」と言っていた人間にダッチ自身がなりかけていると。

何だかんだでグアーマ島を脱出し、サンドニに戻れた一同。アーサーはまず、仲間の無事を確かめるためにギャング離散前のキャンプだった場所へ向かう。

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この時に流れる音楽がまた、いいわけだよ。
染みる。これは、ガチで染みるやつ。

youtu.be

アンシェイクン。染みたね。
俺はもう夢中になっている。リアルに生活に支障を来しながらプレイする。

仲間を発見した時はマジでホッとした。意外とみんな無事だったし。あのレオポルドでさえ再会にはしゃいでて和んだ。しかも囮になって死んだかと思ってたチャールズも生きてた。ほんとよく生きてたなこいつw頼れる男だわ。

とにかく、再出発だと。再会したはいいものの、みんな生きるのでいっぱいいっぱいという具合だし。こんな生活はよくないと。はやく抜け出さなければ。それに警察に捕まったジョンも奪還しなければならないし。アーサーにはやるべき仕事がたくさん残ってる。
しかし、それは唐突に訪れた。
息が荒くなり、視界が歪む。アーサーは自分の異変に気が付いたが、どうすることもできずその場に倒れこんでしまった。
うたた寝の如きひと時の幸福は終わる。

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医者にかかるアーサー。
な、なんだこの展開……?
俺の胸に不安が募る。
医者が言う。「言いにくい事ですが」

結核です」

え。


アーサー・モーガンの生涯

結核
今でもHIVの次に死者の多い感染症
この時代では「不治の病」だ。治療法もない。
死亡通告に等しい。

え、嘘だろ……? 俺は動揺した。
ちょっと考えられなかった。受け入れられずにいた。

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ミッションのムービー中にやたらと咳込む。事あるごとに視界が歪み倒れる。
そういった痛ましい描写を見せつけられて、嫌でも受け入れざるをえなくなる。もはや一人では生きていけない体になってしまったのだと。
なんてことだ……まさかこんな展開になってくるとは……
苦しそうなアーサー見てると俺も苦しい。

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↑完全に病人の顔つき。目は充血し顔は赤らんでいる。
安静にしていなくちゃいけないのに、アーサーは体に鞭打って働こうとする。
一体何のために? もう充分だろう。無理して動く必要なくね……(つーか移したらマズいんじゃね)

アーサーは、もう、自分の死期が近いことを悟っている。
彼は、無法者として生きてきた。他に生きる道を知らない。だが時代は変わりつつある。無法者は生きていけなくなる。
そんな中で、様々な連中と出会い、アーサーも変わりつつあった。何か見つけられたような気がした。
これまでの過去は清算できない。俺は悪党だし救済なんて要らない。だが、まだ、助けられる奴もいる。何とか人生をマシにできそうな奴がいる。

ダウンズの妻と子のその後のミッションでそれを強く感じたと思う。
ゲームの初期の頃。ダウンズの旦那は病気にかかっていて、レオポルドに借金しており、アーサーは期日が来たと言って取り立てるのだが、その時に殴ったり脅したりして彼をボロボロにしている。結果、彼はそのあと病状が悪化して死んだ。アーサーが殺したようなものだ。ダウンズ一家にとって、この時のアーサーは悪魔そのものだった。
(てか多分、多分だけど、ダウンズの旦那の結核。それがアーサーに移ったんじゃないかと思ってる。多分このダウンズさんのが移ったんだと思う。まあ原因なんてどうでもいいが)
重要なのは「因果応報」ってこと。アーサーは結核に罹るわけだし。
旦那が死んでから家族は運命を歪められ、メチャクチャな人生になってしまった。未亡人は売春婦になっており、息子は過酷な鉱山労働で肺を汚してる。
アーサーは自分のやってきたことを深く後悔し、心の底から恥じていた。
俺は悪い事をした。だが全てじゃない。じゃあ金貸しのレオポルドが悪いのか? 不快な生業だが全ての元凶ってわけじゃない。世界に歪められ、悪が悪を産み、解くことのできない負の連鎖に人は巻き込まれる。

アーサーは自分の身の処し方を、ようやく見つけた気がした。
というか完全に俺がそんなテンションだったので、残っていたサイドクエストを片付け始めた。
残された時間は少ない。その中で、ただ、正しいことをする決意をする。


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↑何か悟ったような顔つき
もちろん名誉メーターはカンストしている。
このスクショ撮った時はだいぶ終盤なんだがこの時に流れてた音楽もヤバかった。
youtu.be
↑改めて聴くとマジで泣けてきてヤバいんだが…


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仲違いした芸人を仲直りさせたり

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”呪われた集落”の秘密を暴いたり

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”人道的”な死刑執行装置の実験に協力したり

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科学の発展に貢献したり

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感動の一枚を取りたがってる写真家を自然の脅威から守ったり

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行きずりの重傷者を病院に運んだり

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RDR2世界のロミオとジュリエットの駆け落ちを手伝ったり

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退役軍人とほのぼのとした絆を育んだり
(このミッションめっちゃ好きだ……この友情はマジで……尊い

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世捨ての未亡人に狩りの技術を教えたり
(このミッションもめっちゃ好きだ……ただ一言。尊い

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アーサー・モーガンの余生。
俺は”生きる意味”を見つけた気がした。

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皮肉と悪態ばかりついてるアーサーも、これまでやってきた正しい行動が意外と仲間に認められていたことがわかる。


一方、ダッチはどんどん"病状"が悪化していた。
やることなすこと裏目に出て、仲間を失い、生活は限界ぎりぎり。ダッチが時代を受け入れないように、時代もダッチを受け入れない。
口を開けば「計画」と「金」。仲間を守りたいと言いながら実際は仲間を危険にさらすことばかりしている。
仲間の信頼が揺らいでるのを感じ取り、より一層独裁的な性格を強める。
彼は責任の重圧に耐えきれず壊れてしまったのか? 何かが変わってしまったのか? それとも元々こんな奴で、メッキが剥がれてきてるのか???
「こういう人間になるな」といっていた人間にダッチ自身がなりつつある。
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ダッチには、もはや誰も手をつけられないでいる。
こんな奴についていって大丈夫なのか?
ギャング内には不信が募り、もはや修復不可能に。

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↑ジャック奪還後の一同
もはやこの頃の集団に戻ることは想像できなかった。
ギャングは崩壊していく。

アーサーもダッチに疑問を持ってはいたものの、彼は親同然の存在で、返しきれない恩がある。簡単には裏切れない。というか裏切るつもりもない。
アーサーはもはや盲目的な信者ではないが、ダッチに大人しくついていくことを選んだ。
だがそうしない人たちもいる。
自分の身の安全のため、もしくは他の人の安全のために、ギャングからの脱退を選ぶ人もいる。
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レオポルドの追放はちょっと可哀想だった。有無を言わさずという感じだったし。
とにかくどんどんメンバー減っていって淋しい。最初の頃はキャンプで挨拶回りするのが日課だったのに、もはやそれどころではない空気に…
それにしてもチャールズはマジで善人だった。こいつだけは幸せになって欲しい…

最初は20人を超えていたギャング団のメンツもずいぶんと淋しくなってしまった。今や半分以下。
もはやダッチの言う「仲間」とは何なのか???


終盤ではインディアンと政府の紛争に首を突っ込んでいくダッチと仲間たち。
アーサーはダッチの意に反して”雨の到来”を助けることもできる。
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↑自分の気持ちかダッチへの忠誠のどちらかを選ぶシーン。ここ真剣に悩んだわ。
ダッチはどうでもいいんだが”鷲の飛翔”の気持ちを思うとな……
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”雨の到来”さんめちゃくちゃ好き。
アーサーも昔の自分なら”雨の到来”を弱い人間だと思っていただろうと認めている。だが今はわかる。”雨の到来”は本当に強い人間なんだと…

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インディアンvs政府の戦いに参加。
このミッションで本当に辛いことがあったわ。
この戦いの終盤、アーサーはピンチになる。屋内でダッチと二人。敵に不意打ちをうけてアーサーは馬乗りされる。ナイフを突きつけられ、必至で抵抗しながら「ダッチ! 助けてくれダッチ!」助けを乞う。ダッチ、何も答えず背を向けて歩いていく。
……?
え、ダッチ!!?
マジでなんなんだよ!?
ダッチが俺を切り捨てやがった……
ゲームやってて、特定のキャラにここまで「裏切られた怒り」を感じるのは俺史上初のことかもしれない。スクショ撮っときゃ良かった。腸煮えくり返りすぎてスクショ撮るの忘れたわ。

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ダッチにまで見捨てられて、絶体絶命のこのピンチを救ってくれたのはこいつ。”鷲の飛翔”!
”鷲の飛翔”やるじゃん!めっちゃ好きだわ!死んだけど。
なんで”鷲の飛翔”が死ぬんだよ。ダッチが死ねよ。

この後のミッションでもジョンを見捨てるし、マイカの昔の仲間とかいう胡散臭い連中が増えてるし、もう完全にダッチへの信頼は消えて失せる。
そしていよいよ…
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ダッチ、とうとうアーサーとジョンに銃を向ける…
仲間同士で銃を向け合う事態に……
俺は悲しみと怒りでいっぱいだ。どうしてこんなことに…

そんな修羅場の中で敵がやってきて逃げる一同。

敵にやられてアーサーの馬も死ぬ。アーサーめっちゃ悲しんでてしばらく動けなくなる。なんだこの雰囲気……馬が死ぬという衝撃的な出来事のせいで先の展開を若干察してきて涙が出てくる。

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「聞け、ジョン。時が来たら……お前は逃げろ。決して振り返るな」
ジョンを逃がすために囮になるアーサー。
おいおい…

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最後の瞬間。
目をそむけたくなるような悲しい顔。

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ア、アーサー…
嘘だろ、おい。

死んじまった…

どうしてこんなことに……
俺は茫然自失となり、しばらく動けずにいた。

彼の死を認めるのは辛かった。
アーサー・モーガンとは何だったのか?
彼は最期どんな気持ちで眠りについたのだろう?
俺はアーサーの背中に何を学んだ?

最高の男だった。
今年やったゲームの中でぶっちぎりのベスト・キャラです。

何にせよ、彼はもういない。
アーサー・モーガンの生涯は幕を閉じた。


新たな車輪の旅路

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そしてエピローグへ突入。

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ジョンに主人公交代。マジかこれ…

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食器カチャカチャ。
新生活は農場で。


はぁ…(TT)
辛くなってきてしまい、取りあえずコントローラーを置いている。
一息入れないとこんな状態でプレイするなんて無理だぜ。なにが牧場生活だよ。とてもそんな気分になれませんわ…
アーサーで最後までやりたかった。まだやりたいことたくさんあったんだが???
マルコの運命も見届けてないし、レミュー市長とかのサブクエまだ終わってなかったんだが…
しかも退役軍人の形見の馬は死ぬし。あいつだけは守ってやりたかった……

とは言え、ジョンも、アーサーの日誌を受け継いだりしてて、なんというか結構、泣けるよね。

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アーサーが最後に日誌に書いてた文。
俺やべえくらい引き摺ってんな(笑)